第一三共グループでは、第5期中期環境経営方針において「省エネルギー・省資源、温室効果ガス・廃棄物の削減に取り組み、サプライチェーン全体の環境負荷の低減を実現する」ことを掲げ、資源・エネルギーの効率的利用に努めています。当社も工場・研究所を有するサプライチェーンユニットの一員として、持続的な社会、事業活動の継続に向け、多くの取り組みを行っています。
第一三共グループは、「第一三共グループ環境マネジメントシステム基本文書」に基づいて、EMSの最適化を推進しています。特にエネルギー利用が大きく、環境負荷の高い工場を有する事業所は国際規格であるISO14001を取得しています。
2018年には、これまでグループ各社、各工場で取得を行っていたEMS認証を、国内グループの生産事業所を一つの認証範囲とするマルチサイト方式によりISO14001認証を取得しています。これにより国内グループ全体での包括的な環境マネジメントシステムの運用が実現可能となりました。
気候変動に対する責任ある企業活動として、第一三共サプライチェーン全体としての2030年までの長期的なCO2排出量目標▲37.5%に向け、第5期中期経営計画の最終年度である2025年度のCO2排出量目標として2015年度比▲25%を設定しました。
当社においても脱炭素社会の実現に向け、省エネルギー性能にすぐれた高効率冷凍機・ボイラーの導入、蒸気配管の断熱工事、空調運転の効率化など、CO2排出量削減に継続的に取り組んでいます。
当社小名浜工場に自家消費型太陽光発電設備を導入し、2020年度より稼働を開始しました。同設備は、医薬品業界においては自家消費型として国内最大級となる太陽光発電設備で、同工場内で使用する電力用に3.3メガワットの発電出力(想定年間発電量:約4,155メガワット時)を見込み、太陽光による再生可能エネルギーを活用することにより、同工場のCO2年間総排出量の約20%に相当する、約1,800トン/年のCO2削減を見込んでいます。
循環型社会の構築に向け、廃棄物の発生抑制(Reduce)、再利用(Reuse)、再資源化(Recycle)の3R活動を推進し、地域社会と共存する工場を目指しています。 また、環境に有害な影響を及ぼす化学物質が工場外に排出されないように対策するとともに、定期的に排出ガスや廃水のモニタリングを行うことにより、環境汚染防止に努めています。