第一三共ケミカルファーマ株式会社

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技術研究について

プロセス化学に取り組む技術研究部門を有することも当社の強みです。
技術研究部門は第一三共研究部門と共同で新薬の工業化研究、工場への技術移転を行うとともに、製造現場と連携し、工場の安定生産に寄与しています。

技術研究

新薬創出と原薬

新薬創出には、基礎研究から承認申請まで9年から17年もの長い年月が必要です。必要な原薬は開発初期には数mgですが、開発後期には数百kgにおよびます。開発後期に該当する臨床試験は、フェーズ1からフェーズ3まで3~7年の期間を要する新薬創出に重要なステップであり、必要な原薬は数kgから数百kgになります。

治験原薬製造と製法検討

技術研究部門は第一三共のプロセス研究部門と連携し、臨床試験段階の開発品にかかる治験原薬・中間体のパイロットスケールでの製造・供給を行うとともに、実験室製法からプラント製法へのスケールアップ検討を行っています。製法検討とパイロットプラント製造を繰り返しながら、品質、コスト、安全、環境等に配慮しつつ商用生産製法を確立していきます。

工場との連携

技術移転

技術移転

新薬は臨床試験で安全性と効果が確認されると、承認申請を経て新製品上市となりますが、承認申請前には原薬生産工場で確かな品質の原薬を定常的に生産できる状態にする必要があります。 技術研究部門はそれまでの検討結果を基に、確かな品質の原薬を生産するための製造、分析に関する技術やデータを工場に移転(技術移転)をします。技術移転の開始から、実生産による検証の完了まで1年以上の期間が必要です。

技術力

技術力

技術研究部門では商用生産品の製法改良等による技術的な原価低減への協力を行っています。また、製造部門だけでは解決できない技術課題については、製造部門と技術研究部門の連携により、社外へ委託することなく、社内で迅速に解決しています。 このような取り組みにより、工場の生産性向上に貢献するとともに、得られた知見を治験原薬・中間体の製造・製法検討にフィードバックし、高品質な製品を安定的に製造できる製法の開発に活かしています。技術の伝承・高度化のために、製造品目・部門を越えての人事交流を推進しています。