医薬品の製造においては高度なGMP(Good Manufacturing Practice: 医薬品の製造管理および品質管理に関する基準)管理が求められます。
当社では原材料の受け入れから、製造、包装、保管、出荷に至るまで、医薬品原薬製造に関わる全ての場面において、定められた規格・手順に基づき検査・チェックを行い、製品の信頼性を向上させるよう努力をしています。近年では原薬の製造工程のみならず、医薬品の輸送時においても信頼性保証が求められる範囲が広がっており、第一三共グループ内で制定されたガイドラインを運用することで適切な管理体制を構築しています。加えて医薬品の品質保持のため、原材料の供給メーカーへの定期的な監査を実施し、導入される原材料が適切な環境下で製造されたものであることを確認し、当社製品の品質向上に繋げています。
製薬企業は、医薬品を確実かつ安定的に供給する責務があります。即ち医薬品の欠品は許されない、ということです。当社は原薬メーカーとして、第一三共グループ医薬品の原薬を国内のみならずグローバルに安定供給するという重要な役割を担っています。その役割を果たすため、当社は品質管理体制、安全管理体制の維持・向上により生産・出荷計画の変更を最小限に抑えるとともに、原材料や医薬品の需給変動等に対しスピーディーかつ柔軟に対応できる生産体制を整えています。
当社が製造する原薬は国内外で販売されています。そのため、品質面だけではなく、コスト面においてもグローバルに通用するコスト競争力が必要です。また、国内では薬価引き下げやジェネリック医薬品の使用促進の施策が導入されており、市場環境は厳しさを増しています。当社は、製造部門の現場力と技術研究部門の技術力を生かして、新規原材料の導入や製法改良等による、原価低減やコスト削減に継続的に取り組んでいます。